呼吸するって??~東洋医学では!?~
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私達が絶えず行っている‘呼吸’、東洋医学ではこのように考えています。ご参考にお読みください。
呼吸とは、大気中の清気を吸い込み、体内の濁気を吐き出す機能です。呼気は前者に当たり、これは肺の粛降作用によって行われています。また粛降作用によって、肺の上部から下部に大気中の清気が吸い込まれることで、肺の中を清浄に保つことができます。呼吸は肺と腎が協力して行っています。
呼吸の気には呼気と吸気があります。吸気は大気中の清気を取り込む作用、呼気は体内の濁気を体外に排泄する作用です。吸気には腎の作用も関係しますが、呼吸全体を統括するのは肺の役割です。
現代医学では、呼吸は肺が行う機能ですが、中医学では、呼吸は肺と腎が協力して行っていると考えます。納には収め入れる、固め取り込むという意味があり、納気(のうき)作用とは肺の主気作用によって取り込まれた大気中の清気を腎が摂納する機能をいいます。人体上部にある肺は主に呼気を、人体下部にある腎が吸気を主るとされます。
腎の納気作用は先天の気いいかえれば腎精によって行われるため、生まれつき先天の気が虚弱だと小児喘息を、加齢により腎精が不足すると老人性の気管支喘息を発症することがあります。どちらの場合も息を吸うのが苦しくなりますが、これは正に気を納める作用の低下により起こる症状です。
心身に不調が現れると、吸う息もはく息も浅くなりがちです。当院の治療では、ゆったり深い心地よい呼吸ができるようになることを目指しています。