自律神経はなぜ乱れるのか 〜脳の仕組みから考える心と身体のバランス〜
- お悩み・症状
- 自律神経の乱れ
「最近なんだか疲れが取れない」
「眠りが浅い」
「動悸がする」
「理由もなく不安になる」。
こういう症状が続くとき、多くの方が「自律神経が乱れているのかも」と感じるのではないでしょうか。
しかし、自律神経がなぜ乱れるのか、その背景を脳の働きから理解している方は意外と少ないものです。
今回は、自律神経と脳の深い関係をわかりやすく解説しながら、心身のバランスを整えるためのヒントをお伝えします。
■ 自律神経は“脳の司令塔”とつながっている
自律神経は、呼吸・血圧・体温・消化など、私たちが意識しなくても身体を24時間調整してくれる大切なシステムです。
この自律神経をコントロールしているのが、脳の中心部にある「視床下部」という場所です。
脳は大きく3つの層に分けられます。
○ 大脳皮質 : 思考・判断・理性を司る
○ 大脳辺縁系 : 本能・感情・欲求を司る
○ 視床下部 : 感情や欲求に応じて自律神経やホルモン分泌を調整する
この3つがバランスよく連携することで、私たちの心と身体は安定します。
■ 理性が強すぎると自律神経が乱れる?
現代社会では、仕事・家庭・人間関係など、さまざまな場面で「我慢」や「理性」が求められます。
本当は休みたいのに頑張り続ける
怒りや悲しみを抑え込む
不安を抱えたまま気丈に振る舞う
こうした状態が続くと、理性を司る大脳皮質が過剰に働き、感情を司る大脳辺縁系を強く抑え込んでしまいます。
すると、感情と身体の調整役である視床下部に正しく情報が伝わらなくなり、自律神経のバランスが崩れやすくなるのです。
■ 交感神経が“切れなくなる”状態とは
ストレスや不快な刺激が強すぎると、身体は「戦う・逃げる」モードである 交感神経 を優位にします。
これは本来、危険から身を守るための大切な反応です。
しかし、緊張状態が長く続くと、交感神経のスイッチが入りっぱなしになり、逆に休息モードである 副交感神経 に切り替わりにくくなります。
その結果、
○ 不眠
○ 動悸
○ 胃腸の不調
○ 倦怠感
○ 頭痛
○ めまい
といった「自律神経失調症」の症状が現れやすくなります。
■ 心と身体はつながっている
「気持ちを抑え込むこと」が身体の不調につながるというと、驚かれる方もいます。
しかし、脳の構造を踏まえると、心と身体が密接に結びついていることがよくわかります。
感情を無理に押し込める
↓ ↓
大脳辺縁系と視床下部の連携が乱れる
↓ ↓
自律神経の調整がうまくいかなくなる
↓ ↓
身体症状として現れる
この流れは決して特別なことではなく、誰にでも起こり得る自然な反応です。
■ 自律神経を整えるためにできること
自律神経の乱れを改善するには、心身の緊張をゆるめ、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにすることが大切です。
例えば、
○ 深い呼吸を意識する
○ ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
○ スマホやPCから離れる時間を作る
○ 自分の感情を否定せず、受け止める
○ 軽い運動やストレッチを取り入れる
こうした習慣は、視床下部の働きを助け、自律神経のバランスを整えるサポートになります。
■ はりきゅう治療が有効な理由
はりきゅう治療は、身体の緊張を和らげ、血流を改善し、副交感神経を優位に導く働きが期待できます。
特に、慢性的なストレスで交感神経が過剰に働いている方にとって、身体からアプローチすることで心の緊張も自然とほどけやすくなります。
「リラックスできる」
「眠りやすくなった」
「呼吸が深くなった」
こうした声が多いのは、自律神経の調整に関わる視床下部の働きが整いやすくなるためです。
もちろん、はりきゅうは魔法ではありませんが、心と身体のバランスを取り戻すための有効な選択肢のひとつといえるでしょう。
■ 自律神経の乱れは“頑張りすぎのサイン”
自律神経が乱れる背景には、脳の働きと感情の抑圧が深く関係しています。
理性で感情を押し込め続けると、脳内の連携が乱れ、身体の調整機能にも影響が出てしまいます。
もし今、心や身体の不調を感じているなら、それは「少し立ち止まって休んでほしい」というサインかもしれません。
あなたの身体は、あなたを守るために必死に働いています。
その声に耳を傾け、無理をしすぎず、必要なケアを取り入れてみてください。
はりきゅう治療も、そんなあなたの回復をそっと後押ししますよ。




