ペットボトル温灸~おうちでできるセルフケア~
- 女性特有の症状
- 精神・心の症状
- 自律神経の乱れ
- 運動器系の症状
新型コロナウイルスが猛威をふるい、行動自粛のためにご自宅で過ごす時間が長くなっているのではないでしょうか。
ご自宅でできるセルフケアの一つとして、免疫力を上げるお灸をお勧めします。
今回は、誰でも簡単に試すことができる「ペットボトル温灸」を紹介します。この温灸は、火を使わないので煙やにおいの心配もなく、またツボ付近を広く温めることができ手軽に行えます。
<おすすめのツボ>
○神門(しんもん):手首手のひら側で小指の付け根にあります。心にかかわる代表穴で、精神の安定に効果があります。
ネガティブな情報が多く、ストレスフルな毎日で不安感でいっぱいになっている方が多くおられます。不安感はそれだけで免疫力を下げてしまいます。今はできるだけ平静な精神状態を保つことが大事です。そんな時、神門のお灸が頼りになります。
○照海(しょうかい):足の内くるぶしの下にあります。
腎の代表穴です。これは先天の原気と言って私たちの生命エネルギーの源です。ここにお灸をすることで生命力を補い強化することができます。
神門と照海を併せることで、私たちの生命の中軸を常に強化しておくことができます。
○神闕(しんけつ)・これはおへそに当たります。おへそを温めることで胃腸の働きを整え、後天の原気と言われる私たちが飲食物から得ている生命エネルギーを十二分に使えるようにします。
そしておへそのお灸は、神門とともに精神の安定にも大いに働きます。
免疫力強化には、「睡眠を十分にとること」、「栄養バランスを十分考えた食事をしっかりとること」、「適度な運動と、食物繊維をとること」、そして「精神の安定」が大事です。
もちろん経絡はり治療も免疫力を向上させて私たちを外邪から守ってくれます。
<ペットボトル温灸の方法>
- ホットドリンク用のペットボトルを用意!
ホットドリンク用(目安はキャップがオレンジ色、またはHOT&COLDと書かれたもの)のペットボトル(容量350ml~500ml)を1本ご用意ください。
(非耐熱性のコールドドリンク用ペットボトルは熱で溶けるのでNG。金属のボトル缶は熱伝導率が高く、肌に当てた時に熱すぎるのでNG。)
2.「水1:湯2」の割合でペットボトル温灸の適温に!
まず、空のペットボトルの3分の1に常温の水を入れ、次に沸騰する直前の湯(大きな泡が立つ前の湯)を3分の2注いだら、フタをしっかり閉めます。これでペットボトル内の温度は温灸に適した60~70度になり、20~30分ほどなら湯温も適温のままです。「水1:湯2」の割合は目分量でかまいませんが、正確に測りたい方は耐熱性の計量容器に常温の水100mlと沸騰直前の湯200mlを混ぜてからペットボトルに注いでください。
先に熱湯を注ぐとペットボトルが変形するので、必ず水を先に入れます。湯を注ぐ時は火傷しないように手指を添えず、流しなどに置いて静かに注いでください。
- ツボ付近の地肌に当て、熱いとなったらすぐ離す
ペットボトルを持つ手が熱いとならないように、フタの方を持ちます。ペットボトルをツボに当てる際は、衣服の上からではなく、肌に直接当てないと適切な効果が得られません。ツボの位置が正確にわからなくても、ペットボトルの側面や底面を利用して、ツボ付近に力を入れずに軽く当てればOKです。ペットボトルを肌に当てて「アチッ」と感じたら、すぐに肌から離してください。調子が悪い場所のツボを温灸すると、なかなか熱いと感じにくい場合があります。ツボ付近に当てる回数は3~4回が目安ですが、肌がピンク色になれば効いているサインなので、そこでストップしてください。
ペットボトルを押し当てる時間や、当てる回数が多いほど効果が高まるわけではありません。火傷の恐れがあるので、熱いと感じたら我慢せず、速やかにペットボトルを肌から離してください。